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第一回モノノネ
2015.09.21
天候にも恵まれて少し夏に戻ったような休日の夕刻に第一回モノノネを開催しました。
えんがわinnさんの緑はとても美しく、音楽が無くてもどこか音楽的な気持ちよさがありました。
試聴会モノノネのために機材や家具を用意しました。
イベントの時にちゃんと説明できなかったので、ご紹介しておきます。
スピーカー HORA AUDIO MONO + MONO STAND
アンプ graf KG-amp
ターンテーブル rega planar3
カートリッジ DENON DL-103
MCトランス audio technica AT-650
CDプレイヤー apple computer PowerCD
ミキサー DENON DMX-200
コンパクトでルックスが魅力的な機材をセレクトしてみました。
僕は、愛着が湧くような佇まいを持つ物が好きなんです。
MONOもそういうスピーカーを目指して開発しました。
嶺川さんに座って頂く椅子は、僕とmakiさんでやっているBLONDの「P」という作品を選びました。
今回、モノノネ用に角材のスツールを作りました。
以前頂いた建築現場の端材を再利用し、写真には映っておりませんが、実際にはクッションがついています。
嶺川さんのモノノネは、イメージ通りのアットホームなイベントとなりました。
えんがわinnさんの空間と嶺川さんのお人柄が合わさって、ホームパーティのような空気でした。
軽食で出して頂いたPATE屋さんのパテも生ハムがのっていたりして、とても美味しかったです。
嶺川さんのモノノネ、第1曲目はAksak Maboulの1st Albumからの曲でした。
このアルバムは僕にとってオールタイムフェイバリットで、しかもホラオーディオとマーク・ホランダーを文字って選んで頂いたと聞いて、とても嬉しかったです。
Crammed Diskの話になり、僕が大好きなSonokoさんのアルバムも好きと聞いてびっくりしました。
2曲目から5曲目は、ジャーマン関連の音楽で、なんとなく、嶺川さんとは音楽趣味が近いとは思っておりましたが、ここまでピッタリくるとは思っていませんでした。
8曲目に選ばれたAnnea Lockwoodの曲が、お庭の虫の音と合わさって、合奏しているような音が生まれました。
以前嶺川さんは音楽が聴けなくなった時期があったそうで、その時にこのCDと出会ってその状態から脱出できたというお話をされました。
生活の音や木が風で動く姿がCDの音とリンクするのが楽しかったからというエピソードを聞いて、嶺川さんの愛する音楽は「音が楽しい」曲が多いことに気付きました。
言い換えると、「音が遊んでいる」とか、「生き生きと音が動いている」ような音楽です。
これは、スピーカーMONOの開発時のイメージにとても近い音楽です。
日常が音楽的に感じられることって、本当に素敵だと思いました。
12曲目にYTAMOさんの「michi」を選曲されました。
YTAMOさんは、僕が関わっているAKICHI RECORDSからリリースされたウリチパン郡というバンドのメンバーで、スピーカーMONOの音を初めて聴いて頂いた方です。
実はその時に頂いたご意見が、MONOの最終調整にとてもよい影響を与えてくれました。
嶺川さんはYTAMOさんから僕のスピーカーことを聞いてくださっていたようで、モノノネのゲストに来て頂いたのも「ご縁=michi」のようなものだなと思いながら、空間に漂う音を味わいました。
最後に選ばれたのは、Dustin Wongさんの曲でした。
今日のモノノネにも参加してくれているダスティンさんの前で再生するのはとても緊張すると僕が言ったら、「僕の方が緊張する。」とダスティンさんがおっしゃって、和やかな気持ちになりました。
曲が終わり印象を尋ねたら、第一声が「ヘタだと思った。」で、びっくりしました。
何重にも折り重なるギターサウンドは、実はほとんど一発取りで録音されたというお話を聞いて、さらにびっくりしました。
嶺川さんとダスティンさんのDUOの曲も同じそうですが、アルバムに収録された曲はその時の記録であって、曲はその後ライブをやって行くと、成長していくそうです。
ライブの醍醐味は、録音物では聴けない体験ができることだと嶺川さんがおっしゃって、本当にそうだと思いました。
嶺川さんのモノノネに続いて、参加者が愛する音楽をみんなで聴き合いました。
匿名のダンス音楽や、荒木一郎、中森明菜といったバラエティに富んだ選曲でとても楽しく、ホームパーティ感が一気に増しました。
イベントの締めくくりに嶺川さんの音楽を一曲選んでもらいました。
悩んだ末に選ばれたのは、ダスティンさんとの2ndアルバムからの曲で、「Ancient Aluminum Forest」でした。「遠い昔のアルミニウムの森」を想像しながら繊細な音に耳をそばだてました。
初回のモノノネでドンクサイ部分もあったと思いますが、無事イベントを終了することが出来ました。
嶺川さん、えんがわinnさん、参加者の方々、本当にありがとうございました!
おかげさまで、ホラオーディオの理想とする音空間になりました。
最後にスピーカーMONOを片付けているときに、えんがわinnのキノコさんとゆきさんが「寂しくなるね。」って言ってくれたのが嬉しくて、帰りの車の運転中、何回もその言葉を反芻しました。
第一回モノノネ
ゲスト 嶺川貴子さん
場所 えんがわinn
日時 2015年9月19日(土)17時半〜20時
選曲リスト
<本編>
1. Aksak Maboul - (mit 1)Saure Gurke(aus 1 urwald gelockt)
2. Holger Czukay - Hey Baba Rebop
3. Pyrolator - Im Zoo
4. Ja Ja Ja - JA! JA! JA!
5. Cluster - Marzipan
6. White Noise - Love Without Sound
7. Trabajo - Udan Mas
8. Annea Lockwood - Water Gong
9. Zomes - Openings
10. Pram - Life in the Clouds
11. General Strike - Snowdrops
12. Ytamo - Michi
13. Dustin Wong - Pink Diamond
<エンディング>
14. Takako Minekawa & Dustin Wong - Ancient Aluminum Forest