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ここにあった音
2015.07.10
BLONDとFLANGERの展覧会「to here sounds」が先日終了致しました。
ギャラリーに来てくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
家具や洋服だけでなく、スピーカー「MONO」にもたくさんの方々に興味をもって頂きました。
みなさまに直接スピーカーの説明をしたり、感想を聞くことが嬉しくてしかたがありませんでした。
この経験のおかげで、今後の販売方法に関してイメージがより明確になりました。
「なるべくお客さまと接点をもって、商品を届けたい。」という気持ちです。
現在「MONO」の購入は、少し手間のかかる方法を取っております。
ウェブショップを開いて簡単に購入できるようにすることも考えましたが、購入までのプロセスも含めて楽しんでもらえたらと思い、あえて少し古風な方法にしております。
今後は試聴イベントも計画しております。
直接「MONO」を見て聴いてもらえる場をつくっていきますので、よろしくお願い致します。
BGMは、初日に用意した100曲から少し増えていき、最終的に113曲、5時間45分のボリュームになりました。
「MONO MUSIC」をテーマに、音数が少ない音楽を中心にセレクトしたせいか、ボリュームの割にはあっさりした印象でした。空間にある家具や服と同じような存在として音があったらいいなと思いながらセレクトしました。個々に曲が目立つのではなく、モノや空間と共鳴するような音を集めました。
今回のテーマにハマって、特に気持ちよく空間に漂っていたと感じられた音楽を紹介したいと思います。
一番貢献してくれたアーティストは、John Cageでした。
プリペアードピアノの作品、Obscureレーベルのレコードに収録されているRobert Wyattのヴォイス作品、そして、雨音と混じり合い、何とも美しかった「In a Landscape」。
作曲家としてのJohn Cageの素晴らしさを実感しました。音と沈黙を同等に捉えているからこそ出来る世界なんでしょうね。「MONO MUSIC大賞」をお贈りしたいと思います。(笑)
あと特に記憶に残っているは、Steve Reichの「Music for Pieces of Wood」。
友人の赤ちゃんがBLONDの椅子をたたきながら、ノリノリになっているのが可愛かった。
brokebackの1stアルバムからのトラックも心にしみました。douglas mccombsのベースの音。永遠に聴いていたい気持ちでした。
Meredith Monk - Early Morning Melody の声。
bumps のブレイクビーツのようなドラム。
Steve Lacy - Pannonica のサックス。
Mustapha Skandrani のピアノ。
Derek Baileyのギター。
Walter Fahndrichのヴィオラ。
∅のミニマルなドラムマシーン。
などなど
Eric Dolphy「Last Date」の声、
"When you hear music after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again."
が空間に漂う度に、時空が少し変わる気がしました。
空間と音の関係性も深いテーマですね。